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1~10冊目
- Baumgartner "Iterated Forcing" 今年の春に研究室セミナーで読んでた記事。第4章の一般化マーティンの公理まで読んだ。反復強制の定義から始めてマーティンの公理の無矛盾性までさくっと進むので、それが読みたい人にお薦め。
- Abraham "Proper Forcing" 夏ぐらいに研究室セミナーで読んでた記事。現代の強制法には欠かせないproper forcingについて書いてある。なかなか行間が多いので読むのが大変。
- Blass "Combinatorial Cardinal Characteristics of the Continuum" 基数不変量の入門によい記事。研究室セミナーで5章まで読んだ。ZFC provableな不等式の証明がメインだけど強制法で分離する話もある程度載っている。2枚目の画像のような表があるのも便利。
- 雪江明彦『整数論1 初等整数論からp進数へ』 M2の先輩とB4の後輩がこれで自主ゼミしてたので聴講しに行っている。同じ著者の代数学2は初学には読みづらいのだが、一方でこれは学部レベルの代数学の内容が短くかつわかりやすく書いてあると思う。
- Bartoszyński--Judah "Set Theory on the Structure of the Real Line" 実数の集合論についていろいろ書いてある面白い本。通読は難しいので辞書として使うのが良いか。本が物理的に崩壊しやすい(らしい)のと、索引のページ数がずれているのが玉に瑕。
- Moschovakis "Descriptive Set Theory" 言わずとしれた記述集合論の教科書。易しい内容から始まってかなり深いところまで書いてある。僕は中途半端なところで読むのを中断してしまったのでなんとかしたい
- Kunen "Random and Cohen Reals" ランダム強制法とコーエン強制法を統一的な見方で説明している記事。今年の春休みにサクラくんに聴講してもらって自主ゼミで読んだ。反復強制法の知識はいらないのでone step forcingをある程度勉強したタイミングで読むとちょうどいい感じ。
- 上原周『作ろう!CPU』知り合いの都内の数学学生たちとオンラインで読書会した。Vivadoでシミュレーションを動かしながら読んだ。実機で動かすともっと楽しいんだろうけど金銭的な面で断念。CPUはクロックとDFFで出来ているんだなあ (個人の感想)。
- 竹内外史『層・圏・トポス』 今年の8月くらいに自主ゼミしてたが、層化や層とエタール空間の同値性など細かいところを詰めていたら飽きちゃって1章も読み終わらないうちに中断してしまった。
- Cohen "The Independence of the Continuum Hypothesis" コーエンによる強制法の原論文。理論の一番最初の論文ということもあって未成熟な部分が多いんだけど、それがかえって面白いなあと思った。
11~20冊目
- Bell "Set Theory: Boolean-Valued Models and Independence Proofs" 都数8月総会で話すために読んだやつ。ブール代数値モデルについて学べる。前半しか読んでないが後半も面白そう。
- Bell "Intuitionistic Set Theory" これも8月総会のためにちょこっと読んだ。IZFで議論する気は起きないので本気で読むことはないかも。
- Jech "The Axiom of Choice" ZFとZFCの中間の体系の間のseparateしたい人向け。去年のBPIオフのために少し読んだ。
キューネン著 藤田訳 『集合論 独立性証明への案内』 上の本の初版の邦訳。上の本は第二版なのだが、初版の方がconciseで読みやすい。(第二版も無限組合せ論の話題が充実しているなど良いところはあるが) 訳者のwebページに演習問題の解答集もあってとてもよい。
Tu著 枡田・阿部・堀口訳『トゥー多様体』 今年の5月頃に読んでたが中断してしまった…。多様体論の非常に良い入門書なのは確かだと思う。
Flajolet--Sedgewick "Analytic Combinatorics" アナコン。複素解析を組合せ論に応用するとかいう超絶楽しい内容が書いてある。去年の関西つどいの発表のために最初の方だけ読んだ。某秋田の助教氏と一緒にゼミしませんかという話があったが流れた模様…。
新井『数学基礎論』 第2章と第3章を去年自主ゼミで読んだ。第II部以降もいつか読みたいですね〜
Halbeisen "Combinatorial Set Theory" 無限組合せ論の本。あまり読んでいないが色々トピックがあって面白そう。ところでSecond Editionが出ているのだが間違ってFirst Editionを買ってしまっていた模様…。
Cohn "Measure Theory" 新しめの測度論の教科書。「ポーランド空間と解析集合」なんてタイトルの章があるので素敵。符号付き測度とか測度の微分とか未修事項があるので読んでいこうと思っている。
21冊目~30冊目
不破哲三『マルクスと友達になろう』 民青の班会で読書会した。資本主義は人が人を搾取するものなので、共産主義・社会主義を目指そうという、共産党の人たちが言っているような話が少し分かるようになった
Durrett "Probability: Theory and Examples" 確率論の授業を受けることにしてやるぞ!と思って買った本。だけどその授業が結構予備知識を要求していたので断念…。そのうち自分のペースで読みたいですね。
Soare "Turing Computability" 計算理論、初歩的なところしかやったことがないので読みたい。
河田『数論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』先輩と後輩が雪江整数論ゼミをしているのに刺激されて、また整数論やりたくなったなーとなり、これをやろうかなと思い中。
Sacks "Higher Recursion Theory" 順序数上の再帰理論、面白げ。
照井『コンピュータは数学者になれるのか?』学部1年の頃に読んでた。めっちゃ面白かった記憶。computably enumerableの説明で「無限大学」などというのが登場したのも楽しかった。
Fremlin "Consequences of Martin's Axiom" マーティンの公理の帰結をいろいろ紹介している本。かが☆みんさんに会ったときに頂いた。ほとんど読んでないですすいません
Jech "Set Theory - The Third Millennium Edition, revised and expanded" 鈍器。去年自主ゼミで構成可能宇宙の入門部分だけ読んだ。目次見て、「え、この本こんな内容も載せていたの!?」ってなること多し。
坪井「モデル理論とコンパクト性」『ゲーデルと20世紀の論理学2 完全性定理とモデル理論』所収。愛媛にいたころジタさんに自主ゼミをこれで見てもらった。肝心の範疇性まではたどり着かなかった。あと一様列のところのなにかの命題が埋められなかった記憶…。
坪井『数理論理学の基礎・基本』論理学の一番最初に読んだ教科書。古典一階述語論理の完全性定理までほぼ最短コースで書いてある。最後の超準解析の章は読んでない。
31~36冊目
31冊目。alg-d 『圏論』「limitのコーンを使った定義を理解していない」とつぶやいたらalg-dに「alg-d.comを読んでください」と言われたので印刷した。しかし読んでいない。また圏論熱が高まった頃に読みます。
Kanamori "The Higher Infinite" (本棚ではなくPCのpdfフォルダから…) 今まで巨大基数ほとんど勉強してなかったし使ったことも全く無かったんだけど勉強する機運が高まっている気がする。
Pour-El--Richards "Computability in Analytic and Physics" 後輩の4年生がセミナーで読んでいたという本。普通に面白そうなので読んでみようかなという気になった。
Zapletal "Forcing Idealized" 先輩が大学の資料室でたまたま見つけてきてくれたが、僕の今やっている研究にどんぴしゃだった。というか、証明しようと思っていたことの一つが、この本の定理を組み合わせるだけで示せるとわかったしまった…。
Atiyah--MacDonald著 新妻訳『可換代数入門』 2年くらい前熱心に(それこそ一番速いときで1日1章ペースとかで)読んでいた本。10章と11章は未読だし演習問題には全く手を付けていない。
『新しい社会 公民』院生室の机に並べていたら「なんでこんな本があるの?」と聞かれるやつ。中学レベルの社会科は抑えておくべき内容であり、この辺不勉強だったので読むことにした
おまけで3冊追加
Kechris "Classical Descriptive Set Theory" ミスターコンさんに頂きました。Moschovakisには載ってない細かい話や面白い話が載ってたりする。ただ通読するのは大変そうなので辞書として使う感じの本。
ノイキルヒ著 足立監修 梅垣訳 『代数的整数論』学部3年生のときにセミナーで読んだ本。類数の有限性やディリクレの単数定理までは行けたが、ヒルベルトの分岐理論までは届かなかった。
西村・難波『公理論的集合論』かが☆みんさんに頂いた本。絵が豊富で面白い。